フッ素の重要性

フッ素塗布でむし歯にならない強い歯に

歯の表面(エナメル質)の主な成分はカルシウムの一種なので、炭酸カルシウムが主成分の卵の表面(殻)を歯に見立てました。
私たちが食事をすると、食べ物そのものの酸やお口の中の細菌が食べ物を分解するために出す酸により、お口の中は酸性になります。この状態を「お酢」で作り出しました。

卵を使ったフッ素の実験

卵の殻と歯の成分は同じカルシウムやリンなどのミネラルでできています。
この実験では、卵を歯に見立ててフッ素の働きを観察します。

卵の左半分にフッ素入りの歯磨き粉を塗布。
濡らしたキッチンペーパーで約半日〜一晩ほど放置。
歯磨き粉を拭き取り、酢に漬けると…

【実験結果】
フッ素を塗布していない方は、気泡が発生しました。
この気泡は、卵の殻がお酢の酸に溶かされて出てきたものです。
左半分は、歯みがき剤のフッ素が卵(殻)の表面を酸から守っています。

フッ素はどのように働く?

3つの働きで、むし歯の発生と進行を防ぎます。

①エナメル質の修復を促進

酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと(再石灰化)を促進します。

②歯の質を強化

歯の表面を覆うエナメル質を、酸に溶けにくい性質に変え、むし歯への抵抗力を高めます。

③菌の働きを弱める

むし歯を引き起こす細菌の働きを弱め、酸がつくられるのを抑えます。

フッ素には、エナメル質の修復促進、歯質強化、菌の働きを弱めるなど、むし歯の発生を防ぐ効果があり、予防に有効な成分として注目されています。